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【学校長ブログ】「いいえ」と「はい」

「いいえ、この子の名はヨハネ」(ルカ1章 60節)
今日は、洗礼者聖ヨハネの誕生の祝日です。このヨハネはイエス・キリストの先駆者(さきがけ)。ヨハネの父はザカリア、母はエリザベト。5月末に記念した聖母の訪問(ルカ1章39節~)は、聖母がこのエリザベトを訪問して出産の準備を手伝ったという話でした。今朝のミサの福音で朗読された福音の一部をはじめに紹介していますが、当時は子供の名前に親の名前をつけるという習慣がありました。皆が「この子の名前はザカリア」と言い、これに対して母親のエリザベトが「いいえ、・・・」と言ったという場面です。ザカリアとエリザべトには長い間子供がいませんでしたが、天使のお告げによって男の子が生まれることを知ります。天使は、「その名をヨハネと名付けなさい」とも言っています。ザカリアとエリザベトは生まれてくる赤ちゃんが特別な使命を受けていると信じて慣例にない「ヨハネ」という名を付けました。「いいえ」の裏には、天使の言葉に「はい、信じます」との強い気持ちが表れています。

黙って歩く、その時、人間としてのいのちの根が深くなる、そんなことを言った人がいました。聖母マリア、エリザベトそしてザカリア、聖書に登場する多くの人々に黙って思い巡らし、黙って歩く姿を重ねています。