【学校長ブログ】五黄の寅
1月8日は始業式でした。式中の話を抜粋して紹介します。
新年おめでとうございます。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。今日こうして放送でではありますが、3学期の始業式を迎えることができ、ホッとしています。冬休みは如何でしたか? 新型コロナウイルス感染予防に細心の注意をはらいながらも、ご家族といつもよりたくさん話ができた人、そして、友人や親せきの方々と久し振りに会うことができた人も多いと思います。エネルギーの充電がしっかりできたのではないでしょうか。
事務室の前の薔薇は、春に花を咲かせるよう昨年の12月の初めにバッサリ刈り込まれ、肥料をたっぷりもらっています。今は葉も落ちてしまっていますが、よく見ると新しい芽がたくさんついています。日中に柔らかい太陽の日差しを受けたり、ある時には冷たい風に吹かれたりを繰り返しながら、しっかりと生きるエネルギーを蓄えているのだなと、見るたびにうれしくなります。3学期は、1年のまとめ、次の学年への準備の時ですから、有終の美を飾りそれぞれの花を咲かせることができるようにお互いに頑張りましょう。
2022年の干支は寅です。「寅」は「春の胎動」の意味があります。『虎穴に入らずんば虎子を得ず』ということわざがあります。危険なことも敢えて挑戦しなければ、成功は得られないという例えです。
また、今年は36年に一度の「五黄の寅」の年と言われています。「五黄の寅」とは十二支と古代中国の民間信仰である九星を組み合わせたもので、九星の「五黄土星」と十二支の「寅年」が重なることをいいます。「五黄の寅」の年に生まれた人は、五黄土星の「周囲を圧倒するパワー」と寅年の「強い正義感と信念、行動力」をあわせ持つ、強い運勢を持つと考えられています。そんな最強運の五黄の寅年の今年、みなさんもリスクを恐れることなく新しいことにトライしてください。
ところで、2022年は新しい価値に備える年にと言っている人がいます。
皆さんご存じの通り、ここ数日の新規の感染者数の増加の勢いに大変驚き、新しい変異株の「オミクロン株」の拡大も懸念され不安も感じています。しかし、一方でコロナの感染も3年目に突入していますから、そろそろ終息後に向けて皆さん自身の生き方に真剣に目を向けてもよいタイミングかもしれません。
社会全体でみるとき、コロナ禍で価値観の変化がもっとも大きかったのは、仕事に関する事柄でしょうか。コロナをきっかけに自身の仕事について見つめ直した人は多いはずです。 仕事場の環境でいうと、仕事の事務所という建物が要らなくなった、リモートワークで十分仕事ができるので、都心部から生活環境の良い郊外に移り住んでいくとか、建築のデザインも変わってきているようです。時代は、経済的に豊かになることを追い求めた20世紀から、精神的な幸せを求める21世紀に変わっていきつつあります。プライベートの時間がいかに大事なのか痛感した人も多いでしょう。今後、名誉やお金といった「世の中の価値観」を基準にした成功ではなく、「自分の価値観」でのしあわせを追い求める流れになっていくのではないかと思います。新しい時代を生き抜くためのアイデアを持つこと、自らが主体的に生きるために行動することがより求められます。そのために必要なことは、読書、人と出会うこと、世界と出会うことだと思います。どうぞ、たくさん学んでください。
今日選んだ聖書の個所は、ルカ2章51から52です。心に留めておいた、別の個所では思い巡らしたとあります。マリア様のようにわからなくても、心に収めながらしっかり考え、イエス様のように知恵を増し、心身ともに成長していきましょう。そして、純心がますます良い学校となりますように、ともに励んでまいりましょう。
皆さんお一人お一人にとって幸せにつながる良い一年となりますようにお祈りいたします。