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小論文【夏目漱石「こころ」 Kを救う手立てを考える】(PBLフェスタ2021)

高校2年 S特進コース

PBLについて

自分が大学で志そうとしている学問によるアプローチから,Kの自殺を阻止する手立てを考えました。夏目漱石が「こころ」を執筆した当時(明治時代)にはなかった学問が,現在は多く興っています。Kを取り巻いていた環境や社会状況をいろいろな視点で捉えながら,問題を解決する方法についてのプレゼンテーションを行います。

代表作品(動画)

1「光の作用でKを救う~脳神経科学における「幸せホルモン」セロトニン〜」
 Kの自殺の時期や昔の日本建築の特徴という観点からKの自殺の要因は光の不足によるうつ病だと考える。光によって活性化する「幸せホルモン」が少ないであろうKに太陽の光などを日常的に浴びることを勧める。そうすることで彼の精神疾患は治り、自殺を食い止めることができるだろう。

生徒の作品(プレゼンスライド)

「心理学でKを救う〜Kの性格・気質に着目して〜」
 Kの自殺の要因は彼の性格や気質にあると考えられる。心理学からKの性格・気質を分析した結果、キーワードであったのがKの生真面目さと信条である。このキーワードと当時の時代背景に注目してKの視野を広げることで自殺の要因が減り、Kを救えるだろう。

3「臨床心理学でKを救おう」
 Kは孤独によってネガティブ思考になってしまい自殺をしてしまった。そんなKには受容と承認が必要だった。そこで臨床心理学の人間理解の考え方とペップトークを使ってKを救いたいと考えた。

4「Kを救うには 〜国際日本学の視点から考える〜」
 Kが時代の変化に適応できなかったことが自殺の原因と考えた。国際日本学では世界から見た日本について学ぶため、自分の思想をより客観的に捉えることができる。Kが時代も流れにうまく適応できるように、国や性別を超えて様々な人と関わっていく必要がある。

5「『こころ』のKを学問で救おう 〜政策学の視点から〜」
 『こころ』のKを政策学を用いて救います。そこで、Kを救うために現代の公的扶助である生活保護の仕組みを『こころ』の舞台、明治時代に作りたいと考えました。Kを経済的困窮から救い出すことができたら、Kの自殺の原因を取り除けるだろう。

6「教育学 幼児教育でKを救え〜」
 Kは向上心が高く、また、私にお嬢さんを横取りされたときに気持ちの切り替えができなかったことが自殺の原因であると考えた。幼児期には人間の人格や性格が形成される。だから幼児教育で自己肯定感を育むことでKの自殺を防ぐことが可能であると考えた。

7「行動生理学と悪あがきでKを救う~新書『悪あがきのすすめ』を読んで~」
 行動生理学の観点から、Kの頭の中に渦巻くネガティブ感情が自殺という逃避行動を導いたと考えた。Kに悪あがきの精神を持たせることで生じた「私」への対抗心が、Kの生きがいになるだろう。K自身の感情を変化させることで、自殺を阻止する。

8「医学でKを助けたいのだ〜精神医療の発展〜」
 うつ病を患っていた可能性の高いKを現代の医学で救いたい。Kの自殺当時、精神医療に薬物治療は存在しなかった。そのため、現代の発展した薬物治療により、Kに生き生きとした生活を送ってほしい。

9「看護学でKを救う〜看護における会話とは」
 自殺予防を学ぶ看護師が「会話」をする存在としてKに関わる。無口な性格のKには本心を話せる場を与え、自殺の動機や感情を聞き出す。会話は心の浄化作用や人とのつながりを生み出すきっかけとなり、これがKを救うことになる。