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中学2年生「かぶき講座」



2月20日 歌舞伎の日
歌舞伎役者 中村いてう先生による「かぶき講座」がZOOMで行われました。

中学2年生では音楽の時間に、歌舞伎「勧進帳」を学習します。
学習する前の歌舞伎のイメージは「難しい」「堅苦しい」・・・などなど。

そんなイメージをひっくり返してくださったのが、中村いてう先生による歌舞伎のお話でした。

隈取のイラスト、実際の隈取のお写真、歌舞伎のBGMの意味、言葉遊び「〇〇づくし」の実演など・・・教科書だけでは学べない、本物かつ現代の「歌舞伎」のお話に触れることで、「面白そう!」「楽しそう!」という考えに変化しました。

今回、ZOOMでお話をしていただきましたが、画面越しに歌舞伎の面白さが伝わってきました。「歌舞伎は生きるために必要不可欠なもの!」と話してくださった、いてう先生の歌舞伎への情熱に触れた中学2年生。感想にたくさんの生徒が「実際に歌舞伎を観に行ってみたい!」と書いていました。


ここからは後日談です。
実は同じ時期に、国語で「走れメロス」(太宰治)を学習していました。

物語の冒頭での暴君ディオニスとメロスが対峙する場面。
王の表情は次のように描写されます。
「その王の顔は蒼白で、眉間のしわは刻み込まれたように深かった。」

その後、メロスが王の元に戻ってきた場面では、表情は次のように変化します。
「暴君ディオニスは、群衆の背後から二人のさまをまじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔を赤らめて、こう言った。」

この表情の変化に着目した中学生たち。
「歌舞伎の隈取の色と一緒だ!」ということに気がつきました。

暴君時代の王は青白い顔=「悪」を象徴する青の隈取
改心した王の赤い顔=「正義」を象徴する赤の隈取

表情の描写に「なるほど!」と納得した中学2年生たちでした。

学んだことをつなげて考える。このことを体感したようです。

今回、中村いてう先生から、
伝統文化「歌舞伎」は守るだけではない、
「今」を取り入れるものであるということも教えていただきました。
今年創立90年を迎える純心にも通じる考えだと感じる、実りある時間となりました。

イラストは中学2年生が描いてくれたものです。中2に歌舞伎ファンがふえました!
中村いてう先生ありがとうございました!

みんなにも読んでほしいですか?

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